たそがれはまだ早い


 

 嘘をつけ本音のように嘘をつけ

   澱んだ空気 笑み溢れるまでに

 


 

 


 中年よ!憤怒の河を漕ぎ出そう
 
                    
つわもの

      バブル造れし武士なりし
 


 生きるのに貪欲なりて苦しけり

    すべてを無くし嬉しくなりぬ

 


 



 あの頃はイタメシ食べて西麻布

     いま、吉野家で小銭かぞえ

 


 

 厭きる程 数えきれない薔薇よりも

     心にグサリ突き刺す言葉を

 


 
 


美しく生きんとすれば迷い込む
     
        も り
     人の森林歩む 白き秋をば

 


 

 悲しみが冴えわたる時 貫きて

      いと清かにも悲しみは力

 


 

 

 

 夜明け前 一番暗き時なれど

      朝は必ずやって来るもの

 


 

 

 キャバクラで若き娘と話題合わずや

      されど家路遠し高円寺の夜

 

 


 

 

 

 ありありと遠き夏の日甦り

       沢蟹の川 黒き濁流

 

 


 

 

 大晦日この一年を振り返り

    涙の川に“IMAGINE”を聴く

 


 
 

 

 赦せよな「中上健次」メザシなり

       古本屋にて悪食に変え

 


 

 

 啄木は十円なりぬ宮部みゆき

      百円なりて我の飢え満ち

 


 
   

 野の草が風にそよぎて輝ける

      さも真実は多弁にあらず

 


 愛しき幾万本の薔薇よりも

    楚々と咲きたる多摩川の野花

 


 
 

 

 お母さん!あなたの愛が砂漠です

        少年の心 ガラスの器

 


 

 

 団塊の家族ゲームの軽き愛

       しっぺ返しか少年犯罪

 


 
 

 

 

 

 

 狂おしき熱き乳房をまさぐれば

      蝶が乱舞し山が燃えるぞ

 


   耳元でモネの睡蓮が好きという

        仮面女の乳首を吸う

 


 

 

 


 我が世代いつの時代も主役なり

       浮いて沈んで浮草役者

 


   

 

捨てようよ飾りも知識も欲望も

               と き
          全て無くせば時代を歩ける